エルメス 24/24は、ケリーの端正さと日常性の間を埋める現代的なバッグ。柔らかなシルエット、背面ポケット、ワンターンロックで、毎日使いたい人のためのエルメスです。
2018年プレフォールで登場し、クォータバッグに疲れた人々の支持を獲得しました。名称は「24時間使える」ことに由来し、朝の仕事から夜の食事までスムーズに移行できる万能性を意図しています。「カジュアルなケリー」とも呼ばれ、フラップバッグのDNAを持ちながら機能性を重視したモデルです。
24/24のストーリー
24/24は「クラシックの構造美」と「現代的な肩掛けの実用性」を両立させる試みとして登場しました。バーキンとケリーの要素を持ちつつ、独自の個性を築いています。
デザイン思想
メンズウェアのテーラリングが着想源。背面の隠しポケットは、スーツの内ポケットを模したディテールです。24時間使えるバッグという意味が名称に込められています。
ラインの変遷
- 2018: 29と35で登場。トゴボディ+スウィフトフラップの二素材構成。
- 2020〜2021: 35は重さとストラップ不在で需要が低下し、縮小。
- 2022: ミニ21追加。キャンバス調節ストラップでクロスボディ可能になり人気化。
- 2024: 21と29が主力。エキゾチックを部分使用したTouch版が不定期で登場。
デザイン & 特徴
24/24は、きちんと感と柔らかさの両立が魅力。補強されたボトムに対し、上部は柔らかくたわむ半スラウチーなシルエットです。
主なデザイン要素
- ワンターンロック
- 指先でひねるだけのシンプル開閉。ケリーのベルトはなく、スムーズにアクセスできます。
- トップハンドル
- しっかりした単一ハンドル。ドロップは短めで手持ち向き。
- ショルダーストラップ
- 取り外し可能。ミニ21は調節可能なキャンバスでクロスボディ可。29はレザーのショルダー丈。35はストラップなし。
- 背面ポケット
- スーツの内ポケット由来。スマホやカードが入る隠しポケットです。
- 内装
- 仕切りのない広いコンパートメントと内ポケット1つ。レザーライニング。
- 底鋲なし
- バーキンやケリーと違い底鋲がないため、置き場所に注意が必要です。
ミニマルな金具
パドロックやクロシェットはなく、中央のターンロックのみ。ケリーよりモダンでクリーンな印象です。金具はパラジウムまたはゴールド。
サイズ & 寸法
24/24は3サイズ展開で、35はほぼ終了。用途と持ち方がそれぞれ異なります。
| サイズ | 寸法(幅×高さ×奥行) | ストラップ | 用途 |
|---|---|---|---|
| ミニ21 | 21 × 16 × 12 cm | 調節キャンバス、クロスボディ可 | 夜のお出かけ、旅行、必需品 |
| 29 | 29 × 27 × 14 cm | レザー、ショルダー丈 | 日常、仕事、デイバッグ |
| 35 | 35 × 25 × 15 cm | ストラップなし | 仕事、旅行(ほぼ終了) |
ミニ24/24(21)
最新で最も汎用性の高いサイズ。クロスボディ可能で、ミニリンディ程度の容量です。
24/24 29
標準サイズで、バーキン30やケリー28に近い容量。ショルダー専用でクロスボディは難しいですが、日常使いに十分な容量です。
24/24 35
13インチPCが入る大きさですが、重さとストラップ不在がネックで現在は希少です。
収納例(29)
入るもの
- 大型スマートフォン
- 長財布
- 鍵とカードケース
- ケース入りサングラス
- コスメポーチ
- iPad Air(10.5インチ、ややタイト)
- 小さな水筒
- 薄手のストール
入らないもの
- 13インチPC
- 15インチPC
- 大容量ボトル
- 大きなヘッドホンケース
- 重い教科書
素材
24/24は二素材構成が特徴です。ボディに耐久性のあるシボ革、フラップに滑らかな革を合わせるのが定番です。
| 素材 | 質感 | 特徴 |
|---|---|---|
| トゴ | 細かなシボ | 軽量で傷に強い。ボディに多い。 |
| クレマンス | 大きめのシボ | 柔らかく重め。スラウチー感が出る。 |
| スウィフト | 滑らか | 発色が良いが傷に弱い。 |
| エヴァーカラー | セミマット | 適度なハリと発色のバランス。 |
| ソンブレロ | 滑らか | 上品な光沢。フラップに多い。 |
価格ガイド
2024年時点の目安です。地域や素材で変動します。
- ミニ21: 約$9,500
- 29: 約$11,000
- 35: 約$12,000(現在は希少)
実用性
24/24は見た目以上に実用的。背面ポケットとワンターンロックで日常使いに向きます。ただし底鋲がないため、床置きには注意。
比較
ケリーよりカジュアルで、バーキンよりもスリム。クォータを気にせずエルメスらしさを楽しめる点が魅力です。バーキンのオープントートとも、ケリーのフォーマルなフラップとも違う、その中間に位置するのが24/24です。